こんにちは、福岡のデザイン会社《アドファクトリーハーツ》です。
デザインの現場では、印刷物とホームページ制作の両方に携わる機会が増えています。しかし、同じデザインでも媒体が変わるとルールや注意点が大きく異なるため、それを理解せずに制作を進めてしまうと、仕上がりに大きな差が出てしまいます。
今回は、印刷物とホームページ制作、それぞれのデザインで気をつけるべきレイアウトや色指定の違いについて解説します。
目次
①カラーモードの違い:CMYKとRGB
印刷物では「CMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)」、Webでは「RGB(レッド・グリーン・ブルー)」が基本となるカラーモードです。
CMYKはインクで色を再現する仕組みのため、発色はややくすんだ印象になります。一方、RGBはディスプレイ上での光による再現なので、鮮やかで明るい色表現が可能です。
この違いにより、印刷物で見栄えが良い色が、ホームページでは強すぎたり、逆にホームページで映える色が、印刷すると沈んで見えることもあります。デザインの初期段階から用途に合わせたカラーモードで作業することが重要です。
②解像度の違いと画像の扱い方
印刷物では、高解像度(通常300dpi以上)の画像が必要です。特にパンフレットやポスターなど、細部の美しさが求められる場面では、画像の粗さが致命的になることがあります。
一方、ホームページ制作では画面表示を前提とするため、解像度は72dpi〜144dpiが標準です。それ以上の解像度では読み込み速度が遅くなり、ユーザー体験を損なう可能性があります。
また、ホームページ用ではJPEG、PNG、WebPなどの最適な画像形式の選定や圧縮が欠かせません。印刷とWebでは「高画質=良い」だけではなく、適切なバランス感覚が必要です。
③レイアウトと可読性の違い
印刷物では、A4やB5などの「紙のサイズ」が固定されているため、レイアウトも固定設計が可能です。余白や行間、文字サイズもある程度自由に設計できます。
対してホームページでは、ユーザーが使うデバイス(スマートフォン、PC、タブレットなど)によって画面サイズが異なります。そのため、レスポンシブデザインや可変レイアウトが求められます。
さらに、ホームページではスクロールが前提のため、縦長の情報設計になりますが、印刷物は「めくる・広げる」動作を前提としたページ構成になります。このUX(ユーザー体験)の違いにも注意が必要です。
④色の再現性と環境の違い
印刷物では、紙の種類(上質紙、マット紙、光沢紙など)によっても色の見え方が変わります。紙の地の色がわずかに影響し、同じデータでも印刷環境によって色味が微妙に変わるのが一般的です。
ホームページ制作ではディスプレイの種類や明るさ設定によって色味が大きく異なります。特にスマートフォンではブルーライトカット機能などが影響し、制作者の意図通りに表示されないことも。
そのため、どちらの場合も「完璧な色再現は不可能である」前提で、できるだけブレの少ない設計と、目的に応じた色の選択が重要です。
⑤データの納品と運用の違い
印刷物は、一度印刷してしまえば基本的に変更がききません。入稿前のチェックや校正が非常に重要で、ミスがそのまま印刷されてしまうリスクもあります。
一方ホームページ制作では、公開後も修正や更新が可能です。そのため、リリース後の運用・改善を前提とした設計や、CMSとの連携を考えた構成なども必要になります。
また、印刷では「印刷会社への入稿データ」が求められ、Webでは「HTML/CSSや画像の書き出し」など、納品の形式そのものが違う点も押さえておくべきポイントです。
まとめ
印刷物とホームページのデザインには、それぞれ異なる前提とルールがあります。色、解像度、レイアウト、納品形式…どれを取っても「同じデザイン」で済む話ではありません。
アドファクトリーハーツではそれぞれの特性を理解し、目的や媒体に最適な設計を行うことを心がけています。これからデザイン会社に広告の依頼を考えている方はぜひ、下記の実績ページをご覧ください。
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